「補助金でECサイト(ネットショップ)を作れそうだ」と分かったら、次に迷うのは、制作をいつ、どう頼めばいいのかです。補助金には、発注の時期や支払いの期限など、制作の段取りに関わる条件があります。
申請の書類は、地域の商工会・商工会議所に相談しながら作るものです。この記事では、制作する側から見た「先に決めておくこと」に絞って書きます。
先に結論:補助金で作るときに決めておく4つ
補助金を使ってECサイトを作るなら、次の4つを先に決めておくと、段取りで慌てずに済みます。
- 発注する時期:交付決定の後。それまでは相談と見積もりまで
- 予算:補助は後払いで、上限まで。制作費はいったん全額を払う前提で組む
- 公開する時期:補助事業の期間内に、公開して使い始め、支払いまで終える
- 公開後に何をするか:作るだけの計画にしない。人を集める費用も最初から計画に入れる

まず押さえておきたい制度の条件
制度の中でも、制作の段取りに関わる条件だけを挙げます。
小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回の公募要領(2026年7月21日版)より
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率・上限 | 補助率2/3、上限50万円(特例の要件を満たすと、補助率や上限が上がる場合あり) |
| ECサイトの制作費 | 「ウェブサイト関連費」に入る。これだけでは申請できない。補助金の額(制作費ではなく)は30万円(税込)まで |
| 発注の時期 | 交付決定の前に発注・契約・支払いをしたものは対象外 |
| 見積書 | 採択の後、交付決定までに提出。1件50万円超(税込)の発注は、2者以上から見積もりを取る |
| 期間 | 交付決定日から2028年3月31日まで。この中で公開し、支払いまで終える |
| 補助金の受け取り | 後払い。実績報告の後 |
補助率や上限、期間は、公募の回によって変わります。前の回(第19回)とも、ウェブサイト関連費の上限の決め方が変わりました。
申請する回の公募要領を、補助金事務局の公式サイト(商工会議所地区/商工会地区)で確かめてください。
① 発注は交付決定の後。それまでにできること
採択の通知が届いても、まだ発注はできません。発注・契約・支払いができるのは、交付決定通知書に書かれた交付決定日からで、採択の発表から1〜2か月ほどかかることがあります。
一方で、見積書は採択の後、交付決定までに出す決まりです。申請する計画にも経費を書くので、申請の前後から制作側と話を進めておく必要があります。
Octo Techでは、ご契約・着手を交付決定の日より後にする順番に合わせられます。申請や交付決定の手続きに使う見積書もお出しします(相見積もりの1社としても)。
待つ間に、商品の情報と写真をそろえておくと、交付決定の後すぐに動けます。Octo Techは撮影をお受けしていないため、写真はご用意いただいています。
撮影を外に頼み、その費用を補助の対象に含めるなら、撮影の発注も交付決定の後です。
② 予算:補助は後から、上限まで
補助金は後払いです。実績報告を出し、補助金の額が確定してから請求して受け取ります。
商工会地区の事務局は、実績報告の審査に3〜4週間ほど、不備の直しが重なると確定まで3か月ほどかかることがある、と案内しています(2026年9月時点)。
制作費は、いったん全額を自社で払える前提で組んでください。
補助されるのは対象の経費の一部で、上限もあります。残りは自己負担です。
Shopifyの月額の利用料のように、期間を越えて続く費用をどこまで含められるかは、申請の前に商工会・商工会議所で確かめておくと安心です。
制作費の相場と、制作費のほかにかかる費用は、Shopifyの構築費用の内訳と相場の目安の記事にまとめています。
③ 公開の時期:期間内に「公開して動かす」ところまで
補助の対象になるのは、期間内に支払いまで終わった経費です。サイトも、期間内に公開して使い始めていないと対象外になります(公募要領では「運用に至らなかったホームページ」が対象外の例)。
支払いは銀行振込が原則で、カードなら期間内に引き落としまで終わっている必要があります。Octo Techでは、お支払いを期間内に銀行振込で終える形に合わせられます。
期間の終わりから逆算して、制作の期間が足りるかを見てください。Octo Techの目安は、ご契約から公開まで、ひな形(Shopifyのテーマ)を活かす場合で1〜3か月、オリジナルでデザインする場合で3〜4か月です。
期限の直前に、完璧を目指して詰め込まないこと。公開前の直しは、どれも仮説にすぎません。
80〜90点で公開し、データを見ながら直していくほうが確実です。
④ 公開後に何をするか:作るだけの計画にしない
ウェブサイト関連費だけでは申請できません。補助金は販路開拓の取り組み全体に出るもので、ECサイトはその中の1つです。
補助事業の計画にない費目は、原則として後から足せません。公開後、補助事業の期間内に出すネット広告も補助の対象にしたいなら、申請の段階で計画に入れておく必要があります。
第20回では、ネット広告やSNS広告は「広報費」の例に挙がっています。
自社ECは、公開しただけでは人が来ません。補助金で作るときこそ、人を集める費用と、公開後に直す費用まで予算に入れておきたいところです。
ECサイトを作ったあと、ほとんど売れていない状態でご相談いただいたレザーアクセサリーのブランドでは、広告より先にサイトの中身を直し、それから広告で人を集めました(詳しくは「革紋さまの支援事例」)。
補助事業の終了から1年後の状況を報告する決まりもあります。公開したら終わりではなく、売上の数字を見ていく前提で計画してください。
申請の書類は、商工会・商工会議所と一緒に
この補助金は、事業者自身が計画を作り、地域の商工会・商工会議所の支援を受けながら進めるものです。社外の代理人だけで相談したり、事業支援計画書の発行を頼んだりはできません。
申請を考えたら、まず地域の商工会・商工会議所へ。制作する側からは、見積書と、制作の期間の見通しをお出しできます。
Octo Techでの進め方(ご契約までは無料)
Octo Techは、Shopify専門でECサイトを制作しています。ECサイトは、会社によって必要なものが大きく変わります。
そのため、概算のお見積もりをお出しし、対応範囲をすり合わせたうえで、確定のお見積もりをお出ししています。ご契約までは費用がかかりません(制作の流れ)。
補助金を使う場合も、この流れのまま、交付決定の後にご契約という順番にできます。
お受けしている作業は対応できることに、これまでに作ったサイトは実績一覧にまとめています。
補助金に限らない依頼前の準備は、ECサイトを外注する前に決めておく4つのことの記事に書いています。
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