食品のネットショップの始め方|サイトを作る前に決める5つのこと(温度帯・送料・表示)

食品のネットショップの始め方|サイトを作る前に決める5つのこと(温度帯・送料・表示)

「うちの商品も、ネットで売りたい」。食品の場合、何を売るかと同じくらい、どう届けるかがサイトの作りを左右します。

予算や社内の担当など、業種を問わない準備は別の記事にまとめました。ここでは、食品に特有のことだけを、決める順番で書きます。

先に結論:食品ECで最初に決めるのは5つ。温度帯から決める

食品のネットショップで、サイトを作る前に決めておきたいのは、次の5つです。

  1. 温度帯:商品ごとに、常温・冷蔵・冷凍のどれで届けるか
  2. 許可・届出:必要かどうかを、保健所に確かめる
  3. 送り方と送料:温度帯が混ざる注文をどう送り、送料をどう見せるか
  4. 期限と出荷:在庫から出すか、注文を受けてから作るか。返品の条件も
  5. 商品ページの表示:保存方法・アレルギー・期限など、載せる項目

温度帯が決まると、届出の区分、送料、商品ページに書くことを順に決めやすくなります。だから①からです。

①②と、④のうち返品を受けない条件は、会社にしか決められません。それ以外は、Shopifyの設定を見ながら、制作側と一緒に決められます。

食品ECでサイトを作る前に決める5つを、温度帯から順に:1 温度帯(常温・冷蔵・冷凍のどれで届けるか)、2 許可・届出(必要かどうかを保健所に確かめる)、3 送り方と送料(温度帯が混ざる注文をどう送るか)、4 期限と出荷(在庫から出すか、注文を受けてから作るか。返品の条件も)、5 商品ページの表示(保存方法・アレルギー・期限など)。会社にしか決められないのは温度帯・許可と届出・返品を受けない条件で、それ以外はShopifyの設定を見ながら制作側と一緒に決められる

① 温度帯を決める(常温・冷蔵・冷凍)

商品ごとに、常温・冷蔵・冷凍のどれで届けるかを決めます。ここは、会社にしか決められません。

クール便は、通常の運賃にクールの料金が加わり、大きさや重さにも上限があります(ヤマト運輸のクール宅急便の場合)。温度帯は、そのまま送料と梱包の前提になります。

作る側から見て気をつけたいのは、温度帯が混ざる品ぞろえです。混ざった注文をどう送るかは、③で決めます。

② 許可・届出は、保健所に先に確かめる

厚生労働省の整理では、食品の製造や加工などには営業許可が要ります。温度の管理が必要な包装食品の販売などは、営業届出の対象です。

常温で保存できる包装食品だけを売る場合などは、届出の対象外とされています。つまり、①の温度帯と、自社で作るか仕入れて売るかで、区分が変わります。

どれに当たるかは、制作側ではなく、営業所のある地域の保健所に確かめます。サイトの準備と並行して、早めに相談しておいてください。

③ 温度帯が混ざる注文の、送り方と送料を決める

Octo Techが支援している食品ECで実際に起きているのが、クール便の商品と常温の商品を一緒に買われたときの送り方です。どの食品ECでも起こりうることで、考えられる形は次の3つです。

A. 一緒に買えないようにする

温度帯ごとに、注文を分けてもらいます。出荷と送料は分かりやすい一方、お客さんには2回注文する手間がかかります。

温度帯の違う商品を一緒に買う人が少ない店に向きます。

B. まとめてクール便で送る

1つの箱で届き、送料も1回分で済みます。ただし常温の商品にもクールの料金がかかり、冷やしても品質が変わらない商品に限られます。

クール便の商品が中心の店に向きます。

C. 別々に送り、送料もそれぞれにかける

どちらの商品も、合った温度で届きます。そのかわり荷物が2つになり、送料も2回分かかります。

冷やせない常温の商品も一緒に買われる店に向きます。

温度帯が混ざる注文の送り方は3つ。A 一緒に買えないようにする:出荷と送料が分かりやすいが、お客さんに2回注文する手間がかかる。温度帯の違う商品を一緒に買う人が少ない店に向く。B まとめてクール便で送る:1つの箱で届き送料も1回分だが、常温の商品にもクールの料金がかかり、冷やしても品質が変わらない商品に限る。クール便の商品が中心の店に向く。C 別々に送り、送料もそれぞれに:どちらも合った温度で届くが、荷物が2つになり送料も2回分。冷やせない常温の商品も一緒に買われる店に向く。CはShopifyの配送プロファイルで設定できる。冷蔵と冷凍が混ざる場合も同じように考える

Shopifyでは、配送プロファイルという設定で、商品ごとに送料を分けられます。分けた商品が一緒に買われると、それぞれの送料を足した額が、1つの送料として表示されます。

Cは、この仕組みで設定できます。AとBは、送料の設定だけでは作れない場合があります。

どれにするかは、Shopifyで作れる形を見ながら、制作側と一緒に決められます。冷蔵と冷凍が混ざる場合も、同じように考えます。

送料無料にするか

送料無料のテストをした、ある食品の事業者のデータがあります。同じ商品を「本体+送料」と「送料込みの送料無料」の2つで出品し、お客さんが払う金額はほぼ同じにしたものです。

数か月後、注文数で上回ったのは、後から出した送料無料のほうでした。レビューが多く、モールの検索で上に出ていたのは「本体+送料」のほうです。

ただし、全国一律の送料無料は、遠い地域に送るほど利益が削られます。クール便の商品なら、クールの料金の分をどこで吸収するかまで考えて、無料にするか、いくら以上で無料にするかを決めます。

④ 賞味期限に合わせて、出荷の仕方と返品の条件を決める

期限が短い商品ほど、在庫から出すのか、注文を受けてから作る・詰めるのかで、注文の受け方やお届け日の案内が変わります。お届け日や時間の指定を受けるかも、ここで決めます。

生ものなどで返品を受けないかどうかは、会社が決めることです。受けない場合は、商品ページなどの広告と、注文の最終確認画面の両方に、分かりやすく表示する必要があります(特定商取引法)。

表示がないと、届いてから8日以内なら、お客さんが送料を負担して返品できることになります。なお、傷んで届いた場合などの扱いは、この返品の条件とは別の話です。

⑤ 商品ページに載せる表示の項目を決める

商品の包装の表示とは違い、ネットショップの画面に載せる食品表示は、食品表示基準の対象外です。ただし消費者庁は、ガイドブックで、できるだけ基準に準じて情報を出すよう勧めています。

ガイドブックで取り上げられている項目は、期限、アレルギー、原材料、産地、保存方法、栄養成分、重さや大きさなどです。

同じガイドブックでは、ネットでは商品を手に取れないため、「常温・冷蔵・冷凍」のどれなのかがイメージしにくい、と指摘されています。期限は「到着日から●日以上」のように示す例も挙がっています。

作る側から見ると、載せる項目を最初に決めておけば、すべての商品ページで同じ欄をそろえて作れます。後から項目を足すと、全商品のページを直すことになります。

商品ページにそろえて載せる項目:期限(到着日から何日以上のように示す例も)、アレルギー、原材料、産地、保存方法(常温・冷蔵・冷凍のどれか)、栄養成分、重さや大きさ。最初に決めておけば、全商品で同じ欄をそろえて作れる。消費者庁のガイドブックをもとに作成

もう一つ、味は画面からは伝わりません。うどんの食品EC「武蔵家」で、Octo Techが制作した記事型LPでは、黒と白、2種類のうどんの味・太さ・食感の比較を冒頭に置き、選ぶ迷いをなくす構成にしました。

商品名で味を伝えることもできます。以前、産直ECで生鮮品を販売していたときは、都道府県別に注文を集計し、「買う人の多くは産地を知らず、美味しさで選んでいるのでは」と仮説を立てました。

そこで商品名に味の特徴を入れ、価格も上げたところ、翌月の注文数が約1.3倍になりました。

お客さんによく聞かれることを商品ページに生かす話は、外注する前の準備の記事に書いています。

最初の相談で、食品の会社が伝えると話が早いこと

予算や時期、社内の担当、商品の数や出荷の形など、業種を問わない準備は、ECサイトを外注する前に決めておく4つのことの記事にまとめています。

食品の場合は、次のことも分かる範囲で伝えてください。決まっていない項目は「未定」で構いません。

  • 商品ごとの温度帯(常温・冷蔵・冷凍)
  • 自社で作るか、仕入れて売るか(許可・届出の状況)
  • 返品を受けない商品があるか(生ものなど)

Octo Techでの進め方(ご契約までは無料)

Octo Techは、Shopify専門でECサイトを制作しています。食品のECも、制作と支援を手がけています。

決済や送料など、販売を始めるまでに必要な設定も、制作の中でお受けしています(対応できること)。

概算のお見積もりをお出しし、対応範囲をすり合わせたうえで、確定のお見積もりをお出しします。ご契約までは費用がかかりません(制作の流れ)。

これまでに作ったサイトは、実績一覧にまとめています。

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